夢の途中ブログ

プライドの柔らかいところを

八ツ橋と小説

先日八ツ橋をもらった。
黒ゴマ味だ。めずらしい。八ツ橋は最高だ。食べてみると思った以上に"ゴマ!"で美味しかった。

食べ終わって箱を捨てようとすると、紙が挟まっていることに気づいた。
八ツ橋の由来みたいな話か諸注意みたいなものが書いてあるのか、と思い一瞥すると




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小説だった。

いやもうすごい。黒ゴマの風味を堪能できたと思ったらこんなおまけまでついてくるとは。

前回初めて画像を載せてみたら、やはり画像があったほうが読みやすいということを学んで今回も載せてみました。どうですか?

まず「黒い夜だというのに、黒い衣が翻ったのがはっきりとわかった。本当ならば、この夜分に何をと問い詰めるべきだったのだろう。」と始まる。

なるほど、黒ゴマだからね。


 闇の中でこちらを認めた漆黒の瞳は、口は見えていなかったというのにはっきりと妖艶にこちらに笑いかけたのがわかった。何奴だ、などという言葉をかけるのは無粋な気がして、黙って目を合わせる。
 「見逃せ」
 今度は、声の調子から笑いかけてきているのを知った。
 「今宵は、月が無いので、ふと現れてみた」

いいよ?いいよ笑って。私そういうの責めない。この辺りでどこかに作者の名前が書いてないか探してみる。無い。


 そうか、とだけ、心に浮かんだ。
 女、なのだろう。言葉は男のものではあるが、声は闇を震わす微かな音だった。けれども、黒の中ではその繊細さこそが際立つ。

口の中に微かに残ってた胡麻の香りも完全に消えた。もう全然黒ゴマ関係ねぇな。言葉は男のものであるが、などと当たり前のように言ってくる。男口調かとかいう以前の問題では。


(中略)
 ひらりと、また黒い衣が翻り、影になっている女の顔が映る。月も無いので顔つきも表情も判らないが、笑っているに変わりは無いのだろう。女は長い髪をしていて、時折態と透かすようにこちらを覗った。
 「月は、明日は出てくる」
 「知っている。今宵だけだ。月の無い夜しか溶け込めぬ」
 何もかもが闇に包まれていた。それでも黒の色の違いが、はっきりとそこに誰かがいることを示していて、つくづく黒は不思議な色だと思う。同じ色でも、白はここまで人を隠すことも無く、また、ここまで存在を仄めかすことも無い。


突然始まる黒のダイマ。書いたのは深夜だな、ってことだけはわかる。だめだって深夜に書いた文をそのまま載せちゃ。朝起きて読み返しなって。もう。月の話はほんとにわかんない。どうしちゃったの?月が無いの?新月か、新月の話をしてんのか。


 ふと、足元を見た。自分の影は黒すぎるのか、闇の中に見当たらなかった。
 「おい、何している」
 仲間の声が、先の辻から聞こえた。
 「行灯が消えた」
 「さっさと点けろ。新月は影にのまれるぞ」
 火をうちかけて、女を見る。
 「黒に紛れて戻る故」


ほらやっぱ新月じゃん。もう黒が止まんない。

 ご心配なさらず、とその影は呟き、再び横を通り抜けていく。火花のあかりがうっすらと当たった時の顔が、女だというのに自分に似ている気がした。足元を見ると、影が戻ってきていた。

終わりです。

なんなの?

どうしちゃったの?

調べてみると社員が書いたと紹介してるブログ等もありましたが、詳細は不明の様子。社長の息子とかが書いたんだと私は思います。
誰か止めなよ。こうなる前に止めなって。タイミングはあったはずよ?「いやちょっとこれはイタイですよ」って言える社員が誰もいなかったのか。たぶん私もその場にいたら言えないけど。「最高です!太宰治かな?こりゃ太宰治来ちゃったかな?」とか言うけどさ。

八ツ橋はほんとに美味しかったです。これはマジ。ね、これ書いとくのと書かないのとは全然違うから。

久々にこういう小説読んでちょっと嬉しくなりました。きっとこの文を書いた人は楽しかったんだろうなと思いますし、それなら良いじゃないかとも思います。

それでは最後に中1の頃の私の作品を載せてお別れにしましょう。



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メリークリスマス!!!